2019.03.28成功するクリニック経営
クリニック開業に付きまとうのが、「失敗のリスク」。
多くの開業医も、これからはじめてクリニックを開業する医師も、そのうちのほとんどは経営のプロではありません。
特に大病院などに勤めていたなら、診療報酬の内訳がどうなっているのか、分からなくても当然です。
しかしクリニックを開業したら、これまで医事課・人事課がしていたことも、すべてを開業医である本人がすることになります。
知らないまま開業して、開院早々大きな痛手を追うことにならないよう、いくつか知っておくべきことをここで見てみましょう。
☑クリニック開業に失敗してしまった例はこちら⇒クリニック開業5大失敗例
患者は医療費を支払うとき、全額の医療費は支払いません。支払うのは一部の医療費で、残りは国が支払います。
患者が支払う医療費の自己負担割合は以下の通り。
・75歳以上のものは1割(現役時並の所得がある場合は3割)
・70〜74歳は2割(現役時並の所得がある場合は3割)
・70歳未満は3割、6歳未満の未就学児は2割
※2019年現在
画像引用:厚生労働省公式ページより
上の画像のように、一般的には高齢者であるほど医療費の負担は少なくなることが分かります。
この高齢者の医療費自己負担割合。
かつては「0割」つまり無料だった時代があり、高齢者が大勢病院に駆けつけていたことがありました。
その時代には「開業すれば儲かる」ということが起こっていたのです。
しかし現在では、高齢者も1割~3割の負担が課せられます。
高齢者も医療費を負担する時代になったことで、「開業すれば儲かる」という時代は終わりました。
そのため病院やクリニックを経営する医師も、経営手腕を問われる時代になったため、経営を理解していく必要があるのです。
クリニック開業で失敗しないために必要なポイントを以下に4つ挙げたので、ぜひ参考にしてみてください。
医師は、病気のこと、人間の身体のことについては詳しい専門家。
ただ、経営者とは別物です。
現代では医師もしっかりと戦略を立て、計画的に開業を進めなければ、経営に失敗する可能性は充分にあり得ます。
経営を知ってこそ開業できる。そう言っても過言ではありません。
経営を知るためには、積極的に経営学を学ぶことが大切。
経営に関する本を読む・コンサルタントに相談する等の方法が有効です。
☑クリニック開業に参考になる本一覧⇒クリニックの開業医が手に取るべき本はこれだ!
開業コンサルタントの多くは、初期の相談になればなるほど、無料で相談に応じてもらえます。
まず、これから開業を相談する医師は、2〜3社に相談して、開業プランをそれぞれ提案してもらいましょう。
その中で、考えなければいけない項目も検討がつくようになり、本当に開業が妥当なのか?についても考えられるようになります。
開業コンサルタントの中には、公的な手続きだけを代行するような会社も多いですが、実はそれだけでは開業は不可能。
土地探しはもちろんのこと、就業規則などの作成も開業には必要なこと。
とにかく細部までアドバイスをする開業コンサルタントであれば、開業するかしないかの検討も、きちんとできるはずです。
まずは、開業コンサルティングの「メディ・プランニング」にご相談ください。
先ほどもお伝えしましたが、高齢者の医療費自己負担割合が増えたこともあり、開業すれば経営が成り立つという時代は終わりました。
そのため口コミだけでの集客が難しい場合には、個人のクリニックでも集客方法をきちんと考えなければいけません。
最近ではどんなクリニックでもきちんとホームページを整備していますが、それは集客にとても有効だからです。
場合によっては、クリニック検索のポータルサイトを活用するなどして、積極的に集客を計画する必要があります。
広告は費用のかかることですので、むやみな広告出稿は御法度。
予備知識がないのであれば、開業コンサルタントに頼ることをおすすめします。
ちなみに、知り合いの開業医からコンサルタントを紹介してもらうのも1つの手です。
ときに「競合になるといけないから、知り合いとは違うコンサルタントにお願いしたほうが良いのでは…」という話を聞きます。
が、実際は同一のコンサルタントのほうが競合しないように配慮してもらえるはずなので、おすすめです。
クリニック開業に限らず、経営者なら会計事務所との関わりはあります。
会計事務所の役割は例えば、税務会計・経理処理・開業支援・資金繰り等をサポートしています。
更に
・病院クリニックの経営強化
・新規開業のお手伝い
・医療法人設立のお手伝い
・増患、増収のお手伝い
以上のことをしてくれるところもあるので、相談してみるのも良いでしょう。
☑参考⇒会計事務所を味方にする方法
ポイントの最後としては、「周りの意見を聴く」こと。
開業に成功する医師は、とにかく周りの意見に耳を傾けます。
今まで医療の分野ではプロフェッショナルでしたが、今後は経営の分野でもプロにならなければいけないわけです。
そのために、開業に成功するタイプの医師は積極的に学びます。
時にはセミナーに参加して経営を学んだり、コンサルタントなどにアドバイスをしてもらうことも大事です。
反対に開業に失敗する医師の傾向として、周囲に耳を傾けないという特徴があります。
医師に限らず誰でも、自分がやろうとしていることを邪魔されたり否定されると気分を害するもの。
誰かに「この設備は不必要だ」「もっとこうした方がいい」などとアドバイスを受ければ、耳障りに聞こえることもあるでしょう。
しかしそれらのアドバイスは、経営のためにはとても大切な忠告である可能性もあるのです。
開業までには、
・土地
・建物
・導入する医療機器
・人材の採用
・会計
などに関して、最低限学ぶ必要があります。
なかなか自身で学ぶことができないからこそ、人の力を借りながら、
時にはアドバイスを受けながら開業へと進んでいくことができるのです。
クリニック開業では医師が経営者です。
「なんとなく」
「今まで働いていた病院ではこうだった」
といった理由で各項目を決定していては、おそらく正しい経営はできません。
成功している開業医(経営者)は皆、常に学ぶ姿勢を崩さないものです。
経営者として成功するために、学び続けましょう。
開業について不安がある方は、メディ・プランニングの開業コンサルティングにご相談ください。