開業医のお中元・お歳暮事情

2024.07.09トレンド・ニュース

開業医のお中元・お歳暮事情

病院の勤務医時代なら、お中元・お歳暮などの贈答品は、勤務する医局や周囲の人達の慣習に従っておくことが無難だったと思います。近年は儀礼簡略化の流れから、年賀状やお歳暮・お中元自体を廃止する病院も増えてきています。

しかし開業医になると、そうも言っていられません。恩義のある方々に失礼があっては、今後クリニックを経営していくにあたり問題にもなりかねません。開業を応援してくれた方や、協力関係にある医院や業者などには、しっかりと贈られた方がいいでしょう。

お中元・お歳暮を贈るうえで気を付けるべきこと

お中元やお歳暮は、一度贈ったらその後も継続して贈り続けるのが基本的なマナーです。この習慣を理解した上で始めた方がいいでしょう。
毎年のことですので、リストや品物の管理も必要になります。

品物は相手の立場で考えたものを選びましょう。例えば、健康上食べられないものを贈ったり、お酒を飲まれない方に酒類を贈ることのないよう、普段からのリサーチが必要です。

また、何かのタイミングでお世話になった方には、お中元やお歳暮とは別に「お礼」をするようにしましょう。

どんなものを送ればいいのか?

では、具体的にどのような商品を選ぶといいのでしょうか。

金額

お中元やお歳暮の金額の相場は、だいたい3000円~5000円です。

勤務医時代にお世話になった院長などに送る場合は5000円くらいで、それ以外の人には3000円くらいの金額が一般的でしょう。

特にお世話になっている人には10000円程度のものを贈ることもあるようですが、翌年以降に金額を下げるのは失礼に当たることがありますので、注意が必要です。

品物選び

基本的にナマモノは避けた方が良いでしょう。日持ちしないものは保存に困ることもあり、受け取る側に好まれないことが多いようです。

毎年決まって同じ商品を贈る方もいらっしゃいますし、別のものを選ばれる方もいらっしゃいます。一度贈って喜ばれた商品を、その後毎年贈るという方法もあります。

医療機関へ贈る場合

医局宛に贈る場合は、小分け菓子や缶ジュース、缶ビールの詰め合わせセットなどがいいでしょう。スタッフが小分けして持ち帰ることができるものが喜ばれます。

個人宛てに贈る場合

ハム(ソーセージ)ギフトセットや、こちらも缶ビールのセットなどがおすすめです。贈るお相手によって好みがあると思いますので、焼き菓子やオリーブオイル、健康志向の食品など、相手のことを考えた品物であれば喜ばれるでしょう。

お返しについて

お中元・お歳暮は多くの場合、目下の人が目上の人に対し、感謝の気持ちとして贈るものなので、基本的にお返しは不要です。ただし、マナーとしてお礼状は必要でしょう。

これらをいただいた場合、まずはすぐに受け取りリスト(送り主とお品物)を作成します。そして、なるべく直筆でお礼状を書き、できるだけ早急に投函しましょう。

同僚や上司など、自分と同じくらいかそれ以上の立場の人から贈答品をいただいた場合、お返しの品物を贈るのが一般的です。この場合の金額については、いただいたお品物の半額〜同額で考えた方がいいでしょう。

まとめ

クリニックを開業すると、医師個人として、経営者個人としての人間関係の構築が、より大切なものであることを実感します。これまでお世話になった方や、これからもお付き合いされる方に、お歳暮・お中元を贈ることで感謝を伝えましょう。

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