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2024.05.25クリニック開業の心得
クリニックの施設のなかで最も広さが必要なスペースといえば、患者が利用する待合室です。入口から受付、診察室へとつなぐ導線の拠点であり、一般的に患者が最も長く滞在する場所でもあります。クリニックのイメージを決めるのが待合室、と言っても過言ではないでしょう。
快適な待合室には、どのような設備が必要なのか。また、どういった配慮が必要なのでしょうか。業者に任せっきりではなく、患者層を考慮したしっかりとしたビジョンを持つことが、クリニックに合った待合室作りに繋がります。快適な待合室は、患者のストレスを軽減するだけでなく、クリニックにとってもイメージアップの要素となるでしょう。
診察までの待ち時間をストレスに感じる患者は少なくないでしょう。特にクリニックが混み合う日・時間帯は、待合室で多くの患者が長い時間を過ごします。この時をどれだけ快適に過ごせるかが、患者のリピート率の向上に繋がります。
それでは、待合室で快適に過ごすために必要な要素を、具体的にご紹介いたします。
ソファベンチは医療機関の待合室にもっとも必要な家具です。こだわりのソファベンチを配置したい、デザイン性を重視したいなど、さまざまなご希望があると思います。
しかし、クリニックの待合にとって最も大切なのは、とにかく清潔を保つことです。布製のソファベンチは避け、耐アルコール＆耐次亜塩素酸ナトリウム仕様の、耐久性の高い商品を選んでください。
クリニックの待合室は、感染症対策として頻繁に除菌したり、清掃作業を行います。患者の吐しゃ物や汚れなどが付着することもあります。そんな時にも素早く対応できるよう、清潔を保ちやすい素材のソファベンチを導入しましょう。
テレビは高めの位置に壁付けするのがおすすめです。見上げるような位置になるので、待合室の広い範囲から視聴できるのがメリットです。テレビの音をうるさく感じる方もいらっしゃるので、音量はできるだけ下げ、字幕をオンにしておきましょう。
小さなお子様に絵本やおもちゃ、雑誌や新聞などを置いておくと、長い待ち時間を有意義に過ごすことができます。院内感染予防のために、近くに手指消毒のセットを設置しておくといいでしょう。
可能であれば待合室に窓を設置して、自然の陽光が入る空間にしましょう。日光を浴びると自然と気持ちが安らぎます。ただし、強い西日や夏場の日光は不快に感じる方もいらっしゃるので、ブラインドなどで調節する必要があります。
来院の際に水分を持参される方はそれほど多くありません。しかし、診察や会計を待っている間に喉が渇くこともあります。ウォーターサーバーや自動給茶機を設置しておくことで、いつでも好きな時に喉を潤すことができ、快適にお待ちいただけるでしょう。
待合室はクリニックの第一印象が決まる場所でもあるので、雰囲気作りはとても重要です。自院の患者層を考慮しつつ、すっきりと必要最低限のものを揃えることで、患者にとって居心地の良い空間作りができるでしょう。
