2022.09.26成功するクリニック経営
クリニックに新たな人材が必要な時、どのような人を採用したいと考えていますか?自院の診療科にあった経験のある人を採用したい、やる気のある人を採用したいなど、いろいろな目的があるでしょう。一言で優秀な人材といっても、求めるものはクリニックによりさまざまです。具体的なポイントを押えておかないと、自院に合った人を採用できないかもしれません。
今回は、クリニックが人を採用するときに気をつけたいペルソナについて考えてみます。
医療スタッフの採用におけるペルソナとは、クリニックが求める典型的なスタッフ像を指します。自院でどのような人材を採用したいのか、実際にその人物が実在するかのように、年齢や性別、家族構成や趣味などをあらかじめ設定しておくのです。具体的なペルソナを決めておくことで、採用の際にクリニック側もスタッフ側もミスマッチを減らすことができます。
例えば、次のような人を具体的にペルソナとしてイメージします。
・35歳女性 ・看護師 ・小学生の男女の子供が2人 ・趣味はスポーツ観戦 野球が好き ・学生時代はテニスをしていた ・子供が小さいので、できれば夜勤は控えたい ・将来は、専門の知識を持った看護師として活動したい |
このように、できるだけリアルに設定するのがポイントです。
今現在クリニックに足りない人材を補いたいのか、それとも、将来に備えて意欲のある人材を育てたいのかを、しっかり見据えたうえでペルソナを考えてみましょう。
クリニックは、将来に備えて自院に合わせた優秀な人材を育てなければいけません。現状では知識や経験がとぼしい場合でも、やる気のある方なら将来クリニックの経営に貢献してくれます。面接時に、クリニックの想像する姿と、求職者の考え方が合っているかどうかを、ペルソナを基準として確認することができます。
具体的にペルソナを設定すると、同じ考えを持つ人が集まりやすくなります。例えば、スポーツ好きの人が集まれば怪我をする方の気持ちを共有できますし、子供がいる方なら子供の対応にも柔軟に対応できます。同じ意識の方が集まれば、スタッフ同士の結束力も高くなります。
クリニックではさまざまな職種の方が働いています。医療事務や看護師など、それぞれに仕事の内容が違いますので、スムーズに理解し合い協力していくためにも、事前にどのようなスタッフを補充されるのかイメージできていることが重要です。またペルソナをスタッフ間で共有することで、最適な人材であるかを事前に確認することができます。
新しいスタッフの採用は、普段の業務にも大きな負担がかかる一大事です。時間と労力の損失を防ぐためにも、自院のニーズに合った人材を採用したいと考える方が多いでしょう。ペルソナを設定し具体的な人物像をイメージすることで、ミスマッチを防ぐことができるかもしれません。人材を募集する際に採り入れてみたい手法です。