症状や治療法について患者と話をする際に気をつけたいポイントは?

2022.08.10成功するクリニック経営

症状や治療法について患者と話をする際に気をつけたいポイントは?

患者やその家族と話をするとき、どんなことに気をつけていますか?症状や治療法についてわかりやすく説明するのは思いのほか難しく、どんなに丁寧に話しても「伝わっていないのでは?」と感じることは少なくありません。

今回のテーマは、患者と会話をする際の心がけについてです。

患者との会話が難しいケースとは?

耳が遠くて説明が聞き取れない

特に高齢の患者の場合、聴力の問題で医師や医療スタッフの話が聞き取れないことがあります。聞こえているふりや、理解できているふりをする方もいらっしゃいますが、耳が不自由な方は、自身の声のボリュームが大きくなったり、相手の口元をじっと見つめたりする傾向がありますので、そのような方にはできるだけ大きな声で、ゆっくりと話をするように心がけましょう。必要に応じて筆談を用いるのもいいでしょう。

医療の専門用語が難しい

患者が不安を抱き、クレームを出す理由のひとつに、医療用語が理解できない場合があります。医療従事者は普段から専門用語を使っているため、一般の方には理解できない言葉があることを忘れてしまいがちです。難しい医療用語をわかりやすく説明するのは至難の業です。クリニックのスタッフが患者に病気や治療法について説明する時は、普段からできるだけ、誰にでもわかりやすい言葉使いを心がけましょう。

特に初めて聞く病名や治療法については、理解するのが難しいものです。事前にわかりやすい説明書きをプリントして準備しておくと、口頭では説明しきれない部分を補填できます。

緊張から理解力が低下している

病院に来るだけでも不安でいっぱいになる患者もいます。そのうえ難しい話をされれば、パニックになってしまっても無理はありません。

医師の側も、仕事が忙しくなるとどうしても患者と会話する時間を減らしがちです。時には、早口で説明をしてしまったり、言葉遣いが荒くなったりしてしまうこともあります。このような対応をされると、患者はますます緊張します。質問したいことがあっても遠慮してしまい、不安な状態でクリニックを後にすることになります。

緊張は理解力の低下を招きます。医師や医療スタッフがゆっくりと冷静に話しかけることで、患者は落ち着き、より深く説明を理解することができます。

 

患者が理解したかどうかを把握する方法は?

医師の説明を理解できているかどうかわからない患者がいる場合は、診察が終わった後で、看護師などのスタッフから患者に話しかけてみるようにしましょう。その際「理解できましたか?」と問うのではなく、「お疲れ様でした」と声をかけると、患者も安心します。患者から質問を投げかけてくる機会にもなりますし、もし不安そうな顔をしていたら、こちらから「どうでしたか?」と聞いてみるのもいいでしょう。その場の状況に合わせて対応していくことが大切です。

内容が理解できていないと感じたら、スタッフが紙に書いたものや、リーフレットなどを手渡すのもいいでしょう。

 

まとめ

病名や治療方法などの医療用語は、患者にとって理解が難しいものです。できるだけ専門的な言葉は使わず、わかりやすい説明を心がけましょう。また、多忙な時ほど患者との会話に余裕をもって。ゆっくりと優しい口調で話しかければ、患者も落ち着いて説明を聞くことができます。

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