クリニックに必要な感染症対策とは

2020.08.25成功するクリニック経営

クリニックに必要な感染症対策とは

現在、新型コロナウイルスの流行拡大により、多くの人がこれまでにない不安のなかで日常生活を送っています。体の調子が悪くても病院に行くのを我慢する、という話も聞かれます。そのような方が少しでも減るように、誰もが安心して通院できる環境を作っていきましょう。

安心して来院してもらうためには

病院は安心感を与える場所でなければいけません。そのためには、三密を避ける・消毒を徹底するなど、これまで以上の配慮が必要です。具体的には、次のような場所について注意しておきましょう。

受付

受付には消毒液をおき、患者自身で手の消毒をしてもらいます。できれば、体温の計測をしたほうが安心です。額などに当てるだけで測れる体温計が便利です。

マスクをしていない患者には、マスクを提供します。ただし、「数に制限があるため、次回はご自身でご準備ください」とお伝えすることを忘れずに。

熱がある患者への対応方法も準備しておきます。すぐに案内できるように、新型コロナウイルス感染症帰国者・接触者相談センターなどの連絡先を用意しておくといいでしょう。

待合室

部屋の中は、空気がこもりやすいため換気が必要です。夏は暑いですが、クーラーをつけたまま窓やドアをあけて換気しましょう。

待合の椅子も、距離をあけます。隣同士で座らないように、椅子に張り紙を貼っておきます。

ドアノブ・スイッチ・雑誌類・受付カウンター・椅子など患者さんが手に触れる場所は時間を決めて消毒します。また患者にも、どこかに触った場合はできるだけ手を洗うよう促します。

待合室の人が増えた場合は、可能であれば車で待ってもらうようにしましょう。

トイレ

トイレは常に換気扇を回し、窓を開けておきます。時間を決めてトイレをチェックし、汚れていないかを確認することも大切です。トイレを流すときには「便座のふたをしめて流してください」と掲示しておきましょう。

手を乾かすハンドドライヤーは使えないようにします。ハンドドライヤーの代わりに、使い捨てのペーパーナプキンを用意しましょう。

診察室

診察が終わるごとに、椅子や診察に利用した道具の消毒をします。多くの方に触れないために、診察室のドアはスタッフが開閉します。

また、積極的に予約診療を取り入れることも重要です。診察時間と患者数をコントロールすることができ、混雑の軽減にもつながります。

会計

自動精算機の導入を考えるクリニックも増えています。自動精算機は、患者さんを待たせる時間を減らすだけでなく、金銭を直接手渡ししないため、感染症を防ぐ意味でも有効です。

まとめ

新型コロナウイルスの流行状況に係わらず、クリニックでは、院内感染対策が不可欠です。安心して通院できる環境を整えるためにも、感染症対策は万全にしておきましょう。もちろん、患者の健康だけでなく、スタッフの健康を守る対策も、しっかりと行っていきましょう。

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