2022.02.04クリニック開業の心得
クリニックを開業する立地はとても重要です。人通りの多い駅前の繁華街か、もしくは住宅の集まる郊外か。どこで開業するかによって集患に大きく関わっていきます。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットについて紹介していきます。
駅前に立地する医療機関の場合、通勤・通学などで駅を利用する人が多いため、集患しやすいという特徴があります。
1. クリニック自体が人目につきやすいため、多くの人に知ってもらえる。
2. アクセスしやすい場所にあるため、遠くに住んでいる人でも通いやすい。
3. クリニックを開業するための物件が多い。
1. 周辺に同じ診療科のクリニックがある場合、患者が流れやすい。
2. クリニックの家賃・土地代などの費用が高い。
3. クリニックの看板が他の店のものに埋もれやすく、目立ちにくい。
住宅街は、診療圏がほぼ決まっているため、地域の住民と長く付き合えるという特徴があります。
1. 競合となる他のクリニックが近隣に少ない。
2. 家から直接来院する患者が多いため、キャンセル率が低い。
3. 物件の費用を抑えやすい。
1. スタッフが通いにくい。
2. クリニックの存在を知ってもらえるまでに時間がかかる。
3. 条件にあった物件を見つけることが難しい。
開業する場所を決めかねている方は、まず以下の項目について考えをまとめてみましょう。
自院には駅前と郊外のどちらが適しているかを検討しましょう。地域に根づいた活動をしたい場合は郊外を選ぶなど、どのようなクリニックを目指し、誰をターゲットにしていくかを明確にしましょう。
自院が、その駅に、その街に、ニーズの多い診療科であるかどうかを考えてみましょう。子供が多い地域だから小児科のニーズがある、高齢の方が多い地域だから整形外科のニーズがあるなど、その土地に必要とされている診療科かどうかを再確認します。
ターゲット層やその土地のニーズを探るためにも、まずは診療圏調査が不可欠です。診療圏の住民には若いファミリー世代が多いのか、高齢者が多いのか。来院される方は電車を利用するのか、車を利用するのか。競合となるクリニックが周辺にあるのか。あらゆる視点から事前調査をすることが、開業後のスムーズな集患に繋がります。
人通りの多い駅前の繁華街と、郊外の住宅地。どちらに開業してもそれぞれにメリット・デメリットがあります。開院後の状況をできるだけ具体的にイメージし、自院のコンセプトにあっているかを確認しましょう。速い段階で診療圏調査を行っておくことも重要なポイントです。