2020.10.14クリニック開業の心得
「駐車場が狭くて車が停めにくい」「車に傷がついてしまった」などのトラブルが起きたことはありませんか?
患者さんが病院を選ぶ理由の一つに、車の停めやすさがあります。気持ちよく車で来院してもらうために、駐車場についてもう一度考えてみましょう。
駐車場トラブルの原因となりやすい問題点をいくつか挙げます。
駐車場に台数を多く停めようとするため、一台あたりのスペースが狭くなり、車を停めにくくなります。車同士が擦ってしまったり、停めるために時間がかかったりする場合もあります。
ゴミが散乱していたり、雑草が生えていたりすると、管理が行き届いていないと思われます。また無断駐車を誘発する原因にもなります。
病院から離れている、他の人と共同で駐車場を利用している場合は、患者さんが間違って他の駐車場に停めたり、路上に駐車したりというケースが発生しやすくなります。ご近所とのトラブルにも繋がりかねない問題です。
駐車場は、患者さんが快適に利用できる場所でなくてはいけません。もしトラブルが多いようなら、一度、以下の点を見直してみましょう。
車椅子で来院される患者さんのためにも、一台一台の駐車場は広めにスペースをとります。その分、台数は少なくなってしまいますが、近くの有料駐車場を利用するなど安心して車を停められるようにします。
ゴミが落ちている、草取りが十分でない、看板が壊れている等、清潔さに欠ける駐車場は、クリニックの印象を悪くするだけでなく、車が停めにくくなる原因にもなります。
また、ゴミの散乱した駐車場はポイ捨てを誘発し、近隣とのトラブルを招きます。頻繁に片付けや掃除を行い、清潔を維持することが大切です。
無断駐車のトラブルが多い場合は、防犯カメラをつけるのもひとつの方法です。車上荒らしなどの犯罪を抑止する効果もあります。
立看板等を用いて駐車場の場所をわかりやすく掲示し、トラブル防止に努めましょう。来院前にホームページを確認される患者さんも多いので、目立つところに駐車場の案内を載せておくのもいいでしょう。
無断駐車が気になる時は、罰金などを掲示すると効果的です。「駐車場に無断で停めた場合、金3,000円を要求します」といった内容のものです。
駐車場トラブルが起きた場合は、できるだけ速やかに対応しましょう。
患者さんが近くの駐車場に勝手に停めたり、路上駐車を見つけたりした場合は、すぐに対応します。
盗難・事故などが発生した場合は、すぐに警察に連絡します。ただし、駐車場は私有地であるため、基本的に無断駐車には対処してくれません。
まずは駐車場の重要性を認識しましょう。たかが駐車場、しかしその駐車場の良し悪しが病院経営を大きく左右することもあります。特に地方では、車でないと来院できない患者さんが多数いらっしゃるからです。
社屋と比べると二の次になりがちな駐車場ですが、患者さんの立場に立ち、もう一度使いやすさについて考えてみましょう。