2020.01.21クリニック開業の心得
診察券は、すべての患者さんに渡すものですので、広報物として重要な位置付けとなります。基本的には、患者さんの利便性を考えてシンプルな診察券を作成します。
しかし近頃は、診察券にもICT化の波が押し寄せているため、従来の診察券から少しずつ形態も変わってきています。
クリニック開業前に診察券の作成方法を再確認しておきましょう。
クリニック診察券を作成する場合は、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
診察券は名刺サイズのため、多くの情報を記載することはできません。従って、診察券に記載する内容は、シンプルに下記のような情報になります。
【診察券の記載項目】
・クリニック名
・所在地と電話番号
・診療時間と休診日
・QRコード(オフィシャルサイトや予約ページに誘導)
予約や順番待ちのシステムを導入している場合は、診察券からシステムに誘導するため、「診療予約はこちら」の文言とQRコードを掲載しておくとよいでしょう。
診察券で使用される主な素材は、下記の通りです。
【診察券の素材】
・紙
・紙(パウチしたもの)
・プラスチック
アルミ製の診察券を作成しているクリニックもありますが、コスト面を考慮すると上記のいずれかで十分でしょう。
紙は、プラスチックに比べてコストが安いですが強度がありません。プラスチックはコストが高いですが、強度があり長持ちします。その中間の紙をパウチした診察券が人気です。
末永く来院してもらえるように、強度のある素材を選んでください。
診察券は、既存患者さんに配布するものです。SNSの活用を検討しているクリニックであれば、ぜひSNSへの誘導導線となるQRコードを掲載したいところです。その際、「病気についてのお役立ち情報を掲載しています」など、アクセスしたくなるようなコメントを添えると効果的です。
SNSだけではなく、ドクター個人やクリニックのブログなど、情報発信している媒体への誘導導線を作ることで、インターネットの活用の幅を広げることができます。
ICT化の波に乗って、電子決済や便利なアプリが登場しています。今後はクリニックの診察券もデジタル化が進んでいくと予想されます。デジタル診察券がどのように普及し、使われていくのか、常に注目し、柔軟な対応をしていきましょう。
クリニックの診察券は利便性を重視して、シンプルなものが好ましいです。しかし、クリニック向け予約管理システムや問診票デジタル化などのICT化の波が医療業界にも押し寄せています。診察券のデジタル化の未来も近いかもしれません。
シンプルな診察券を基本に、ICT化の流れを上手く取り入れて、理想的な診察券を作成しましょう。