患者様のストレスを軽減する、待ち時間の配慮とは?

2019.12.26クリニック開業の心得

患者様のストレスを軽減する、待ち時間の配慮とは?

クリニック受診時の待ち時間は、患者様に大きなストレスを与えます。

かといって「いつもガラガラ、待ち時間ゼロ!」では経営が行き詰まってしまいますので、待ち時間をストレスなく過ごしていただくための配慮が必要になります。

今回は街のクリニックに有効なアイデアをご紹介しましょう。

1.  番号での呼出しを活用する

クリニックの番号札

待ち時間に関しては「いつ呼ばれるかわからないこと」が大きなストレス要因になります。

クリニックでは総合病院のような呼出番号を掲示する設備までは用意できませんし、その必要もありませんが、プライバシーへの配慮も兼ねて呼出しを番号制にすることはできます。

いま◯番の人が呼ばれたからあと何人、と予想できるだけでも大きく違います。

もちろん、緊急度によって呼出し順は変わりますので、「診療順は変わることがあります」と目立つ場所に掲示しておくことは重要です。

また、急患や重病人などの事情で時間がかかりそうなときは待合室に周知するとよいでしょう。理由がわかるだけでストレスは大きく軽減されるからです。

2.  駐車場での待機を許可する

街のクリニックの規模では、いくら混んでいても待ち時間中の自由な外出まで許可するのは難しいです。

しかし、駐車場の車の中くらいならどうでしょうか。

順番が近づいたら携帯に電話するという事務作業は発生しますが、小さな子ども連れや座って待つのがつらい体調の患者様にはかなりありがたいはずです。

3.  最新の雑誌、もしくはフリーWi-Fiを用意する

自分では買わない雑誌をパラパラ読むのが小さな楽しみという患者様もいます。にもかかわらず、

・何ヶ月も前の週刊誌しかない。

・人前で手に取るのがためらわれるゴシップ誌しかない。

・ゴルフや料理など、特定の趣味趣向に特化した雑誌しかない。

そんな残念なクリニックも意外と多いです。患者様の性別や年齢層に合わせた最新の雑誌を用意しましょう。

しかし、患者様の年齢層によっては雑誌よりスマホを見ている人が多いかもしれません。その場合は雑誌は最小限にとどめ、フリーWi-Fiを導入するのも有効です。

なお、テレビはあって邪魔になるものではありませんが、小児科や高齢者の多いクリニックでなければ「なくてもよかった」という結果になるかもしれません。

4.  トイレを快適空間にしておく

待ち時間が長いと、トイレに行く人が増えます。そんなときにトイレが不潔だったり薄暗かったりすると、クリニックの印象は大きく下がってしまうことになります。

お年寄りや子どもは和式では難しいことがあるので洋式にし、洗面所には手洗いせっけんとペーパータオルを用意してください。スペースに余裕があれば男女で分け、小児科でなくても赤ちゃん連れの患者様のためにおむつ替えシートがあるといいでしょう。

まとめ

スマホの普及もあり、待つこと自体がストレスという人は減ってきています。

待ち時間の配慮でポイントになるのは、「いつ呼ばれるかわからないイライラの軽減」と「より快適に待てる環境づくり」だと言えそうです。

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