スタッフ採用の基準は何?外してはならない5ポイント

2017.05.21採用・労務管理

スタッフ採用の基準は何?外してはならない5ポイント

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クリニックにはいろいろな分野でのスタッフが必要です。開業前に多くのスタッフを採用することはもちろんですが、開業後でも長きに亘って“スタッフ採用”は必要ですし、医院長の重要な業務の1つになります。ここでは、スタッフ採用基準として外してはならない5ポイントについて、採用にいたる過程に沿って考えてみます。
一般常識ともいえる“履歴書”が書けているか
スタッフの募集を行うと、まずは履歴書が届くかと思います。医師として働いていると、中には“履歴書”を書いたことが無い人もいるかもしれませんが、“履歴書”には実は重要な情報が隠れています。まずは、“適切な履歴書が書けているかどうか”をチェックしましょう。

誤字・脱字がない
“誤字・脱字”は、一番最初に見るべきポイントです。中には、修正ペンなどで修正されているものもあります。これは絶対にNG。一般常識として、履歴書を書いている時に誤字・脱字に気付いたら、“最初から書き直すこと”というのがあります。これくらいの事柄が守られていない履歴書を書いた本人は、一般常識から教育する必要があるかもしれません。

適切な写真が貼付されている
履歴書の写真は“正面から胸よりも上がカラーで写っているもの”が基本です。スナップ写真を切りぬいたと思われるもの、髪形や服装が明らかに派手なもの、正面以外の方向から撮影されたもの、こういった写真を使う人は、やはり一般常識が欠如していると考えられます。モノクロ写真でも良いのですが、やはり表情や顔色などが分かるカラー写真を使うのが一般的です。

通勤時間や通勤経路が許容範囲にあるか
例えば、毎日1時間以上をかけて通勤してくる場合、それなりの交通費を支給する必要があります。また、公共交通機関による通勤でも、乗り換えが多い、遅延する可能性が高いものを利用しているような場合は、遅刻した時の対応について、予め取り決めておく必要があります。
この他、例えば“誠意や積極性が感じられる文面であるか”もチェックポイントとなりますので、履歴書は意外と重要です。

クリニックに適した経歴をもっているか
看護師や技師など、コメディカルの資格所有者は特に、経歴も重視します。例えば看護師であれば、標榜する科での勤務経験があれば望ましいでしょう。検査技師や放射線技師なども、自院で導入する機器の使用経験が、あると思われる人の方が望ましいです。採用後の教育で必要となるリソースが変わってきます。
ただし、初めての転職であれば、過去の経験から推し測ることは難しいかもしれませんので、面接にて過去の経験をしっかりとヒアリングする必要があります。
また、短期間で転職を繰り返している人も要注意です。例えば同じ標榜科で合計3年以上の勤務経験があっても、半年以内の転職が多い人は、何からの問題があると考えて良いでしょう。
態度・言葉づかい・表情、服装のセンス
ここからは面接の際にチェックするポイントをあげていきます。
履歴書での審査をパスしたら、次は面接です。面接では、採用希望者の話を聞くだけではなく、次のことをチェックしてください。

態度や言葉づかい、表情が適切であるか
どれだけ適切な勤務経験があっても、目上の人に対する態度と言葉づかいが出来ない人はNG。特に医療事務と看護師は患者と接する場面が多い職種ですから、適切な態度と言葉使いが出来るかどうかが、開院後のクリニックの評判に直結します。また、面接中にずっと暗い表情をしている人も避けた方が無難です。“表情が固い”と“表情が暗い”は違いますので、しっかりと見極めてください。
また、筆記試験を行う場合、特に性格テストなどは、その人の内面を把握できますので、極端に“クリニックという組織に馴染みにくい人”を選別できますし、応募者が多い時には一次試験として利用できます。

服装センスが面接に適しているか
面接だからと言って、真っ白なシャツに真っ黒なスーツである必要はありませんが、少なくても医療機関での面接であれば、ジャケットやスーツを着用して来る人の方が、一般的には優秀と考えられます。皺だらけの服、華美な服やアクセサリーを着て来る人は、やはり一般常識が欠如している可能性があります。
以外と目につきにくいのが、爪です。クリニックでの採用は看護師や医療事務など、女性が多くなりますが、面接にも関わらず華美なネイルがそのままになっていたり、長すぎる爪、清潔感の無い爪もNG。男性スタッフの場合は、清潔感を重視しましょう。

母親であるかどうか
女性スタッフを採用する場合、“母親であるか”あるいは“今後、妊娠・出産の予定があるか”も、実は重要なポイントです。面接担当者が男性であれば聞きにくいことかもしれませんが、特に“乳幼児がいる母親”は、同じ職種の半数を超えないくらいの人数を採用するのが無難かもしれません。
無床のクリニックであれば夜勤がありませんので、乳幼児を持つ母親にとっては、働きやすい職場といえます。しかし乳幼児がいれば、いつ“子どもの急病”で休むことになるのか予測ができません。例えば看護師を5人採用する場合、乳幼児を持つ母親が3人になると、感染症の流行などにより3人とも休む可能性があります。その時にクリニックの業務が回るかどうか、じっくりと考えてから採用人数を考慮すると良いでしょう。
子どもがいる母親でも、子どもが小学校の高学年以上であれば、急なお休みになることは少なくなります。ここはあくまで“乳幼児”です。
それから、今後“妊娠・出産を予定している”人は、比較的短期間で長期の休みに入る可能性があります。妊娠・出産を理由に退職させることは出来ませんので、その辺も考慮しても良いでしょう。
ただし、面接の際の“聞き方”には十分注意してください。場合によってはセクシャルハラスメントや、マタニティハラスメントと受け止められる可能性があります。
家族などからの協力が得られるのか
乳幼児がいる母親でも、例えば実両親が子どもの面倒を見てくれるとか、家庭内に協力者がいれば、急な休みや遅刻・早退となることは、かなり少なくなると予測できます。病児保育などの利用が可能な場合も同様です。“夫が自営業”という場合でも、育児に協力的であるかどうかがポイントです。
また、在宅介護を行う必要性がある人も、可能な限りで状況を把握しておきます。介護を担当するのが自分1人なのか、家族が協力して行っているのかによって、状況が変わってきます。
ただし、協力者がいない場合でも、過去の経歴や態度・言葉づかい・表情などが申し分なければ、数人なら採用しても良いでしょう。他のスタッフとの協力体制が、自然と出来上がる可能性もあります。

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