ドクターの声
もともと自分自身が高校生の時に潰瘍性大腸炎といった疾患を患い、その治療を長年受けてきた経験から消化器内科専門、消化管難病の専門医を志しました。比較的若い方に発症する疾患で、就学、就労をしており、休めない人がほとんどです。そのため通院も曜日の固定ができない方や夕方、土曜日などの通院のニーズも多いです。病院では夕方や土曜日診療を行っているところも少なく、その需要に応じることのできる体制を山梨県で提供するのが良いのではないかと考えて開業を決意しました。
周囲には耳鼻科、精神科、ペインクリニックが診療を行っています。疾患が複数合併するときや症状の原因がなかなか特定できない場合などは複数の科へ受診する必要があることもよく見られます。そのような際に、ひとつの診療所へ受診したその足で、隣のクリニックへも受診が可能で些細な相談もすぐに対応してもらえることが患者様へ大きなメリットとなると考えます。
山梨大学を卒業し、医師としても多くは山梨県で診療を重ねてきた経験から山梨県内で、また潰瘍性大腸炎などの自身の専門性から罹患患者さんの多い甲府市での開業希望で場所を探していました。その中で消化器内科が近隣に少なく需要の多そうであったこと、周囲にスーパーや家電量販店、大学など人が多く集まるモールとなっていたところをメディ・プランニング様より紹介いただき自分の開業イメージが実現できると考えて場所を決めました。
開業場所の紹介から資金計画、金融機関との交渉、建築会社との交渉、行政への届け出などを細やかに管理、実行していただくことで多忙な勤務医生活の中でも時間をとられることなく開業に至ることができました。また他のコンサルタントとは異なり初期投資を抑えての提案も大き
まずはインターネットでの情報収集や都内で行われている開業セミナーなどで知識をつけることと、開業場所の候補地を探し、実際に見に行くことから始めました。
開業は、当然ですが何十年も診療を続ける決意をもって行うものと考えていますので、自分が長く続けられる診療環境を作ること、好きになることのできる土地で開業することやスタッフも含め、全員が仕事のしやすいクリニックを作ることを重視しました。
開業して間もないですが、患者様はそれぞれ様々な悩みを抱えていることを実感しました。病院には小さな悩みではかかりづらいとの声も多く聞かれ、診療を丁寧に行うことで皆様から安心の声が聞かれたときは喜びを感じます。また開業するまでの過程を経験したことで様々な業種の多くの人に関わり、出会うことができました。その中で自分とは全く考えの異なる視点を持つ人も多く、その考えに触れる経験も非常に勉強になりました。
今後、診療規模が大きくなれば、当院の隣の空きテナントまであわせて大きな内視鏡センターを作りたいです。
今回の開業はコロナ禍での準備となりました。私を含めて、開業に関わっていただいた方の中からコロナ感染が発症した場合に開業が大幅に延期となる可能性もありました。幸い、感染者はでませんでしたが、直前まで開業のタイミングが不確定となっていたところが最も不安な点でした。結果としてはすべて予定通りにすすむことができました。関わっていただきました皆様には心から感謝いたします。
開業は人生を変える重大な決断です。一人では到底できないもので想像以上に多くの人の助けを借りてようやくできるものだと実感しました。長く続けることを考えますと、場所や開業スタイルの決定は非常に重要で、そのためには相談のできる経験あるパートナーを探すこと、家族や周囲の人の理解や協力も大事だと思いました。そして最初に描いた開業ビジョンを妥協せず可能な限り求めるのが良いと思います。また多くの人とのかかわりが出てきます。開業はみんなの力を借りてたどり着けるものですので全ての人への感謝と尊敬の気持ちも大切です。